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ブログー2018年

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賃貸住宅見晴台 “日本版サブプライムローン”発生か?

2018-10-31
 都会では投資型不動産(主に1K)、全国的には相続税対策低層アパートの異常大量供給が発生しています。2~3年前から大変な事態になると予感はしていましたが、その心配をよそに続々と建物がつくられ続きました。特に都心部駅近の一部地域では投資型不動産の異常建設ラッシュが続き今年つくられた物件では完成しても入居者が殆どいない物件が目立っています。人は蟻ではないのでこれほど似たような陳腐な投資型物件が密集して建ってしまっては全ての物件が満室になると言うのは到底不可能です。
 賃貸住宅の空室が地方だけではなく人口集中の東京圏でも顕著に数字に表れた2017年以降、遅まきながらことの重大さに気づいた政府がしきりにマスコミを通じて注意喚起を発信していました。しかし供給過剰の流れはすぐには止まらず投資不動産が破裂寸前のところまできてからやっと銀行に対して不動産投資資金の融資を止めるよう指示をしました。そのあと露呈したのがスルガ銀行事件です。健全な融資先があまりない現状下で追い詰められたスルガ銀行が不正融資を組織ぐるみでしていたのです。
 しかしとき既に遅かりしの感が否めません。都会の一部地域では投資不動産(主に1K)が密集し拡がる異様な光景が見る者の足をすくませます。下手なホラー映画顔負けの凄まじい恐怖感を覚えます。昔は賃貸住宅をつくれば何とか満室になった時代でした。2010年くらいまでは当社の設計物件でも工事途中での満室御礼がよくありましたが、今は完成時ほぼ埋まっていますが満室になるのは完成一ヶ月後くらいが目安です。昨今他業者の物件では新築後1年経っても満室にならぬ物件がざらにあるそうです。
 入居者が入らなければ自己資金の人は自身が大きな損失を被るだけですが銀行融資の借入金依存の人は返済に窮することになります。従来型地主さんのケースでは賃貸事業がうまく行かぬ場合は他の土地を売却したり自己資金で返済したりして解決を図っていました。しかし今日不動産投資しているのは何かあっても返済できず行き詰まるタイプの人が多いのです。即ち本来賃貸住宅経営をすべきではない人に銀行がお金を貸し込んでいる。これは“日本版サブプライムローン”と呼べるものかもしれません。

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