ブログー2021年
ブログ
ウッドショックと住宅価格急上昇
2021-05-31
日経新聞(5月29日朝刊) の記事によると先進国の一部を中心に住宅価格が急上昇しているそうです(コロナの影響?)…特に米国で高水準で2021年3月の上昇率は15年ぶりの高さとのこと。またこの上昇は米国外にも起きており主要25カ国でも2020年の上昇率が2000年代半ば以来の数字になっているそうで、インフレを加味した実質ベースとしてもこれまでに経験したことのない上がり方だそうです。
その原因としては大規模な財政出動・金融緩和で住宅ローン金利が歴史的な低金利でかつ新型コロナ流行のためリモートワークが普及していることが上げられ、それが住宅需要を増大させる原動力となっているのではないかと言うことです。またそこへ投資マネーの流入・コロナ禍の供給体制への制約・ウッドショックによる木材価格の高騰・一部建築資材の高騰などが重なり事態を悪化させています。
しかし先進国中心にコロナワクチンの接種が進みさらに世界中で広まればばこれまで拡大してきたリモートワークも下火になってくると思います。コロナウイルス直撃を受けた業界では業績悪化に伴い勤労者の所得環境も悪化してきています。コロナウイルスにより大きな打撃を受けた分野では今後失業者が急増してくるでしょう。これらのことからこの住宅需要急増も早晩鎮静化してくると思われます。
歴史を振り返っても いつまでも同じ状態がずっと続くことは決してあり得ません。このまま住宅価格の上昇がずっと続くと言うことはきっとないのでしょう。今の大規模財政出動・金融緩和が何かのきっかけで終息し金利の上昇が始まるでしょうしその影響が一気に出る時がくるでしょう。また需要の過熱もどこかで冷める時がくるとは思います…その時大火傷をせぬよう今から注意する必要があります。