ブログ−2010年
都市景観(家並み)を壊すアンテナ濫立
2010-08-13
町並みの美しさの一つに家並みの美しさがあります。京都や各地にある小京都のような歴史的家並みもあれば、神戸・横浜のような港町の家並み門前町・城下町を偲ばせるような家並みもあります。近代的なビルが立ち並ぶ現代都市も新しい家並みと言えます。家並みとは建物が集合し町を形成し、その全体としての景観を指して言う言葉です。家並みの美しさにとって屋根の形やその連続する様がとりわけ重要な要素ではないかと思われます。現代都市にとっても屋根の連続する様は都市景観上大事な要素です。その屋根の上に最近こんな異様な存在感のあるアンテナが増えてきています。これは携帯電話の中継アンテナです。建物のオーナーには毎月の使用料が入りメリットがあると言う事情は理解できますが、それにしてもこのグロテスクな形何とかならぬものでしょうか?
これまで携帯電話の功罪は色々言われていますが、「功」面では情報伝達の速さ・無駄の削減・利便性・安全性等言い出せば切りがありません。その反面「罪」面でも言い出せば大変な問題が一杯あります。経済面で言えば本来他の消費に廻っていた筈のお金が携帯電話の通話料に喰われてしまい、日本経済の足を引っ張っていると言う現状があります。さらにもっと深刻な問題なのは過度な携帯電話依存症が人とのコミュニケーションがうまくできない人間を増加させていることです。その為以前では信じられないような非人道的な事件・事故が多くなってきました。また「功」面の安全性とは裏腹に様々な危険性や犯罪も増幅してきています。このような社会性破壊も勿論なくなって欲しいのですが、せめて都市景観の破壊だけでも早急に止めて欲しい気持ちがいたします。