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防犯対策

視覚によるガード

 犯罪者は犯行の場面を人に見られる事を最も恐れます。人に見られているかもしれないと言う不安感は強い犯罪抑止力になります。これを活かして防犯対策を考える事は極めて効果的かつ重要です。犯罪の起きそうな箇所に防犯カメラを設置し侵入者の記録を取るのは強い犯罪抑止力に繋がります。

 

1.敷地内の死角をできるだけなくす。
 植栽は敷地内に潤いをもたらす大事な役割があります。けれどもあまり密に植えすぎたりすると、その影に犯罪者の潜む場所を作ることにもなりかねずほどほどに植えるよう注意を要します。また建築物の形も極力死角を作らぬような工夫が必要です。屋外空間は道行く人や敷地内を歩く人また建物内にいる人から瞭然と姿が見られ易く設計するよう配慮するべきです。屋外空間をできるだけオープンな感じにつくり視覚閉鎖的なスペースをつくることは避けるべきです。プライバシーにこだわる目隠し型塀よりは双方向によく見通せる安価なオープンフェンスのほうが防犯対策上はより安全と言えます。
2.侵入されそうな箇所を見えやすくする。

 通りから見えないような所に開口部・出入口があれば恰好の侵入箇所として狙われます。建物の出入口など侵入されそうな場所は、できるだけ人目にさらされている状態であることが泥棒を侵入しにくくするのです。住人・通行人・隣家の誰の人目でもよいのですが大きな犯罪抑止効果があります。また奥まったところの開口部は特に危険がいっぱいですのでそういう箇所をつくってはいけません。バルコニーの掃出し戸は最もピッキングをされ易いところなのでバルコニーを他から見えにくいところへつくらないように注意してください。敷地出入口も他からよく見えるところが不審者侵入を防ぎます。

音によるガード

 泥棒は侵入時に物音が出るような状況下では侵入をあきらめざるを得ません。大きな物音でよく知られているのは外構の路面に敷き詰められる防犯砂利敷きです…これは踏むと大きな音が鳴り泥棒が嫌がります。ホームセンターで売られていますのでご存じの方も多いと思います。他の例は、出入口の扉が空いたときに鳴るチャイムとか、通過時に鳴る赤外線センサーによる警告音などが考えられます。また少々やかましいかも知れませんが出入口の扉自体が開閉時に音が出るのもよいかもしれません。また共用部分内の要所に防犯ベルを設置すれば建物内侵入者の二次犯罪を防ぐために良いかも知れません。昔から家庭で防犯のため犬を飼いますがこの犬の役割をこれらのツールに担ってもらうという訳です。

浸入阻止によるガード

 侵入者がどこから入ってくるのか?普通に考えれば窓とかドアなのでその出入口を二重ロックにしたり簡単に壊せない頑丈な鍵にしたりします。また外壁伝いに登ってくる侵入者もあります…それを防ぐには、二階以上のバルコニー・開口部・共用部分屋根の近くに樹木・自転車置き場の屋根など足掛かりになるようなものを接近してつくらないことです。また縦樋を掴んでよじ登ってくる侵入者もいますので、賊返しのためバルコニーなどの上裏に縦樋を突っ込ませたつつくりにしたりします。建物近くにある電柱も注意しないとよじ登って建物へ飛び移る侵入者もいます。よじ登ってきそうな所がどうしてもできる場合泥棒よけ金物を取り付けてガードし侵入者が入ってこれぬようにする方法もあります。

逃亡障害によるガード

 侵入者は侵入後犯罪を犯した後は速やかに逃げられるように周到に考えて侵入します。例えば逃亡ルートとなるようなところが狭かったり高低差があったりまた段差が多かったりするとか、さらに逃亡ルートが人目に触れ易かったりすると逃げにくいと考え犯行に及ぶのを躊躇します。具体的に言えば逃亡ルートに例えば高い柵とか崖などの障害物が多くあったり、逃亡ルートが衆人の目に付きやすいところであったりすれば侵入者の犯意を妨げます。また薔薇の木のような茨がある植え込み部分も侵入者は嫌がります。侵入しやすくかつ犯行後は逃げやすいつくりの建物・敷地が最も狙われ易いのです。

警戒区域内のガード

 特に犯罪が起きやすい建物部分を重点的に警戒する警戒区域を設定し防犯設備を集中させることも効果的です。例えば駐車場・自転車置き場など普段あまり人気のなさそうなところは特に狙われ易い場所です。そんなところにセキュリティを集めて犯罪抑止に繋げることも大切です。こういったところに防犯カメラを効率よく配備したり、警告ブザーで威嚇したりして侵入者が犯罪を起こしにくくするのも良い方法です。警戒区域を絞り込んで集中的に侵入者の犯意をそぐことも未然に犯行を阻止できます。

警備会社との連携

 警備会社と委託契約を結び建物のセキュリティをお願いするのも効果があります。何かあれば警備会社が急行してくれるという安心感があります。それに契約の内容によって異なりますが、警備会社の監視システムに繋がる様々な警備機器を建物の内部・外部に取り付けてもらえます。さらに目に触れるところに警備会社が入っている建物であることを表示するだけでも侵入者の気持ちを動揺させることに役立ちます。昔から警備会社のステッカーだけでも防犯効果があることは知られています。しかし警備会社は侵入者に入られてから警察が来るまでの対応が基本です。あくまで基本は侵入者に入られないように常日頃から住民も気を付け建物自体もセキュリティに工夫をこらすことの方が大切だと言えます。

防犯と避難

 防犯上有効で昔から使われている侵入防止のための窓・共用部の面格子は、緊急時の住人の避難のことを考えると逆に住人のためになりません。侵入しにくくするため鍵を多く付けることも増えてきましたし、合わせて侵入者を防ぐための防犯ガラスも普及してきています。さらに外部からの侵入を防ぐため建築部位に高低差を大きくつけることも考えられます。これらの防犯ツールの多用は、逆に災害時には住民避難の妨げや消防隊の救助活動の妨げにもなりかねません。防犯と避難はいつも裏腹なことが多いのです。防犯に度を越した仕掛けをすると避難時の大きな障害になることもあるので要注意です。

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